新しい年が幸せな年になるよう 〆縄に祈りをこめる。
正月に家々の玄関を飾る〆飾り。無病息災や厄よけの意味を含む、新年を迎えるに欠かせないものです。地域によって編み方は違いますが、『越前〆縄』は福井流の代表格。水稲青刈によるワラと和紙を使い、ひとつずつ手作りで丈夫に編み上げられます。「〆縄作りはほぼ1年がかり。ワラを完全に乾燥させ、色が変わらないように保存しておくことが大事です。ダイダイ、串柿などの縁起物の飾り付けは出荷直前の作業です」 〆縄は、一家の繁栄を末永く願う、今も残る風習です。
一つひとつに込められた願い。
主食である米に感謝してワラで作り、葉の裏まで白い心でいられるようにウラジロを付けます。アシビ、ヒイラギは邪気退散を、ダイダイ(代々)、ゆずり葉は子孫繁栄を意味し、山海の産物を取り付け天下豊楽を願います。
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